本記事の内容は、女心を読み取るのが下手な私のただの妄想です。そのため、本記事の内容を投資判断に利用しないでください。また、投資勧誘を目的としたものではありません。
ラクオリア創薬が2018年2月9日に決算発表してから2営業日連続S安。
私は「ラクオリア創薬」ではなく、「ラクオリア倉庫」を買ってしまったのではと疑ってしまいました(杉村倉庫ネタです)。
2018年2月14日現在、ラクオリア倉庫には、イナゴを原料とする画期的な新薬の在庫がたくさん余っているので、誰か買ってください!
そのイナゴ薬を飲むと、発狂するぐらいの力がみなぎってくると思います。
私はそれよりもバレンタインチョコが欲しいです。
という冗談はさて置き、2018年2月13日にラクオリアは、「平成29年12月期(第10期)通期決算説明会資料」と「平成29年12月期(第10期)通期決算説明会補足説明資料」を公開しました。
今回の決算で私が気になったことは、以下の記事で説明しており、これ以外の材料となる新しい話はないです。
ラクオリア創薬2018年2月9日付「中期経営計画」で気になった点
しかし、2月13日に公開された「通期決算説明会資料」で疑問に思うことが1点あり、ネット上で同じ疑問を抱いていた人もいたため、それについて紹介します。
「通期決算説明会資料」の以下のスライドについてです。
「2018年12月期事業収益目標 13.9億円」というブロックに「新規契約(目標)」のブロックからの線が結びついています。
私はこれを見たとき、非常に驚きました。
えっ?
「Tegoprazan(日欧米)、グレリン受容体作動薬、モチリン受容体作動薬、選択的ナトリウムチャネル遮断薬、共同研究等」の契約が全部締結されたとしても13.9億円の事業収益?
いや、そんなはずはない。
でも、「新規契約(目標)」となっていて、「事業収益目標」ともなっており、どちらも「目標」と記載されていて共通している。
えっ、マジで?
となりました。
そもそも、2018年度の事業収益は、2017年度4月14日に発表された中期経営計画より+0.97億円の上方修正なので、その0.97億円に5つ以上の新規契約が含まれているん?
普通ならあり得ない。
もしかして数年前から2018年にいくつもの新規契約が締結できると予想して、以前から業績予想に織り込んでいた?
そうだった場合、昨年のマルホとの選択的ナトリウムチャネル遮断薬の契約ですら2017年度の収益予想に入っていなかったのに、2018年度の予想に別の選択的ナトリウムチャネル遮断薬の新規契約が含まれるってあり得るん?
普通ならあり得ない。
そう、普通ならあり得ないだけど、あの一生一緒にのラクオリアのことだから油断はできない。
「通期決算説明会補足説明資料」の方を見ますと、以下のように書かれていました。
2018年12月期の主な収益イベントは、以下の通りです。
なお、事業収益予想には、当社がイベント発生予定時期について確度をもって把握できないものは含めておりません。
「主な収益イベントは以下の通りのです」の以下に、先ほどの新規契約の内容が全て載っているやん。
ひぇっ…
そこに、「事業収益予想には、当社がイベント発生予定時期について確度をもって把握できな いものは含めておりません」という文章が飛び込んできて、
「ほっ…新規契約はたぶん予想に入っていないんだな」と一瞬思いましたが、よくよく読み返すと、この文章はいったいどこにかかっているのか不明です。
「把握できないものは含めておりません」って、「把握できないものは以下に載せていない」という意味の可能性も。
というか、この2つの文章からすると、そう読み取る方が自然。
でも、普通に…普通に考えたら、それはないだろうと思いつつ、この疑問をTwitterでツイートしていましたら、Twitter上に同じように疑問に思っている人が何人か、また、この新規契約が収益予想に入っていると資料を見て判断していた人すらいました。
資料に載っている未契約の新規契約が全部今回の収益予想の数字に入っていたら、さすがにラクオリア株を売却しようかと思いましたので、ラクオリアのIR窓口に問い合わせメールをしました。
しかし、1回目のIR窓口からの返答が意図したものではなかったため、再度わかりやすく回答を選択式にして問い合わせしました。
[私の質問]
新規契約関連(未契約)として載っている下記に関しまして、
・Tegoprazan(日米欧)
・グレリン受容体作動薬
・モチリン受容体作動薬
・選択的ナトリウムチャネル遮断薬
・共同研究等
以下のどの番号に相当するのか教えて頂けますでしょうか?
①:Tegoprazan(日米欧)、グレリン受容体作動薬、モチリン受容体作動薬、選択的ナトリウムチャネル遮断薬、共同研究等の2018年度の新規契約は全て確度が高く、これらの契約収益は全て2018年業績予想収益に含んでいる。
②:①の一部新規契約に関しては、確度が高く、その一部新規契に関しては、新規契約収益として2018年業績予想収益に含んでいる。
③:①のどの新規契約に関しても、新規契約収益として2018年業績予想収益に含んでいない。
[ラクオリアの回答]
回答としては③になります。
理由は、未契約案件は、数値化するにはイベント発生確度が高いと判断し難いことによります。
ふぅ…
ということで、tegoprazan(日欧米)導出などの2018年2月13日時点の未契約案件に関しては、2018年2月9日公開時の2018年度業績予想の収益に含まれていないとのことです。
つまり、2018年業績予想の収益に計上されている事業が全て順調に行った上で、現在未契約の新規契約が締結され、今期内に一時金の収益があった場合は、現在の収益予想に新たな収益が上乗せされます。
これで一安心。
1回目のメールのときにあいまいな微妙な返答が来たので、もしかしたら私の質問の②に当たる「一部の新規契約については計上済み」かと思っていました。
とりあえず、株価が暴落しても、長期目線で株価を見守れます(Twitterでは短期的に色々言いますが)。
それにしても補足資料が全然補足になってなく、勘違いさせるトラップ資料となっています。
ある程度ラクオリアの事業を知っている人でさえ混乱するため、ラクオリア株を新規に買う人がこの資料を見たら、高確率でtegoprazan(日欧米)導出契約などの収益も業績予想に計上済みと勘違いするでしょう。
誤解を招かないような図や文章の表現にしてもらいたいです。
話は変わり、ラクオリアの株価の方ですが、寄り付きからS安張り付きにならずに、2営業日連続して、売買代金が150億円ぐらいになるまでモミモミしてからS安に張り付きました。
昨年のAskAtの12億ドルIR以来、売買代金が過去のラクオリアと比較し、高い値を維持し続けています。
S高になった日も、すぐにS高張り付きにならず、売買代金をつくってからS高になっていました。
偶然かもしれませんんが、意図的に売買代金をつくるようにしているようにも見えます。
謎の動きです。
コメント
先週は毎日下落でしんどかったですね。
たった1週間で株価は半額近くまでなって、お互いに含み益が急減しちゃいましたね。
もちろん、長期目線なので売るつもりはないですが。
ところで、エッグさんの見解を聞かせて頂きたいのですが、ラクオリアの対外的な交渉力(営業力)ってどうなんでしょう?
CJヘルスケアやアスカットに導出した化合物のサブライセンス契約は100億円だったり1,300億円だったりと結構な大型契約になっているのに対し、ラクオリアが直接導出したものについては全然大きな契約にならない。それどころか導出契約すらできていない。
テゴは2~3年前から導出交渉している(会社談)のに一向に進展しておらず、未だに導出すらできていない。
武田との契約ももうすぐ2年が経とうとしているのに未だに音沙汰なし。
中国との合弁会社設立も、いいように利用されてるだけのようで怖いです(中国はしたたかですからね)
色々考えると、ラクオリアの交渉力のレベルって・・・どうなんでしょう?
>> しろうなぎいぬさん
今日のラクオリア株はS高。とんでもない動きをしますね。
ラクオリアの交渉力についてですが、私はバイオ業界にいるわけでないので、どうなのかさっぱりわかりません。
ただ、個人的に思うことは、
・テゴプラザン
アストラゼネカが昔P-CABの開発を中止したこともあり、各製薬会社の中でP-CABがイケるという確証があまりなく(武田薬品は除く)、(CJヘルスケア以外に)導出が進まなかったのでは。
今はタケキャブが実際に売れ、また、治験データも増えてきたことから、やっとイケると思う製薬会社が増えてきたかと推測します。
ただ、各製薬会社がイケると思い始めた頃には、テゴプラザンは韓国でフェーズ3治験を実施中であったことから、ブリッジング試験検討や治験結果を見て契約内容や戦略を練ったり、韓国での製造販売承認などのタイミングをうかがって、すぐに導出契約を結ばない状況になっているかと思います。
なので、どの製薬会社に、どのような好条件で導出するかで、テゴプラザンに関しては交渉力がわかるかと思います。
・マルホに昨年末に導出しましたが、金銭に関する契約内容が非開示のため、どのぐらいすごい契約なのか評価できない。
・名古屋大学とのプラットフォーム作りは上手くやっている印象。
・複数の会社と契約しているのは良いが、(武田薬品の例の件は除いて)メガファーマとの契約がないので、交渉力がないのか、それとも、ラクオリアのパイプラインがメガファーマの戦略に刺さらないのかどちらか気になる。
・武田薬品の件は内容が全くわからないため、評価が困難。
・ZTEの件は、増資を極力避けつつも、開発スピードを高められるので、良い戦略だと考えている。
・ただ、5-HT2B拮抗薬に関して、ZTE以外への導出がしばらくないのかどうか気になる。もし、実施中の治験が上手く行き、その上で、しばらく導出がないのであれば、この件に関しては、交渉力が足りなかったのではと考える。
とりあえず、テゴプラザンの日欧米の導出の行方がどうなるかが、ラクオリアの交渉力の高さを測る良い指標になるかと思います。
>>エッグさん、早速の回答ありがとうございます^^
今日のS高の理由って、谷社長の業界新聞の記事ですか?
それとも売られすぎからの反発?それにしては出来高すごすぎますね。
エッグさんの回答で、ふと素人的な疑問が(^_^;)
>韓国での製造販売承認などのタイミングをうかがって、すぐに導出契約を結ばない状況になっているかと思います。
時間が経てば経つほどタケキャブのシェアが拡大していく中で、武田とライバル関係にあるメガファーマ(アストラゼネカや第一三共など)にとっては一刻も早く契約したほうがいいのでは?と思いますがどうなんでしょうか?
特に昨年9月の韓国での承認申請(=3相成功)のタイミングで、たとえその時点の適応症が一つだけでも、メガファーマのどこかが「我先にラクオリアと契約を結んで他社を出し抜こう」ってな考えにはならなかったのかな、と。
あまりにも「様子見」の時間が長すぎるので、不安な気持ちになります。(´;ω;`)ウゥゥ
>> しろうなぎいぬさん
S高理由はわかりません。売られ過ぎというのはありましたが。
私も同じ心配があり、上市までの最短ルートの行動を取っているのか気掛かりです。
また、私も昨年9月に導出が来るかなと思っていましたが、来ませんでした。
そのため、次は2018年春頃に契約が来るかなと考えました。
理由は以下のイベントの区切りがつきそうだからです。
・clinicaltrialsで「Estimated Study Completion Date」が2018年3月になっているフェーズ3の治験(分析も入れると分析完了はもっと後ろにズレそうですが。初期データの分析は早くできるのかな?)。
・clinicaltrialsで「Estimated Study Completion Date」が2018年1月になっているフェーズ1の治験。
・CJヘルスケアの売却完了。
しかし、それよりも後になる可能性があるかなとも考えています。
そのように考えた理由は以下です。
・ラクオリアのIRに問い合わせたというTwitter上の人の書き込みによると、ラクオリア側は今年か来年に導出したいといったことを言っていたらしいので、今すぐ導出できるのなら「来年」というのかな?と思ったため(ただ、時期をあいまいにするためにそう言った可能性もある。本当のことを言うとインサイダーになるため。)。
・武田薬品が2018年1月5日にTiGenixの買収を発表したが、「2017年12月に欧州医薬品庁の欧州医薬品評価委員会が、TiGenixの薬の承認を推奨する見解を示しました」とあったので、契約のトリガーとして「承認ほぼ確実」というのがあるのかなと思ったから。
・clinicaltrialsで「Estimated Study Completion Date」が2018年12月になっているフェーズ3の治験があるので、その治験結果が出てから契約するという可能性もあるため。
とまぁ色々書きましたが、欧米への導出についてはわかりませんが、日本については、ブリッジング試験について検討中っぽいので、その方向性が決まることが導出契約へのトリガーかなと予想しています。
ただ、昨年末にテゴプラザンのCJヘルスケアの権利地域拡大、特許契約の話が来たため、そろそろ日欧米の導出が来てもおかしくはないですね。
>>エッグさん
ここ3年ぐらい、ずっと「今年こそは導出か?」と思わせておきながら、結局導出に至らず・・・ってのが繰り返されてきたので、あんまり期待せずにいたほうがいいのかもしれませんね。
>> しろうなぎいぬさん
現時点では、結果的に、期待せずに適度に回転させた方が儲かりましたねw
で、痺れを切らして売ったら来るという。
株式投資の難しい所ですw