「うんこ投資法」の第5回は、「株価上昇余地があるのに、放置プレイされている株」についてです。
銘柄選定の際に、過去の業績を見て、投資をするべきかを判断することがあると思います。
そのときに、過去1年分だけではなく、過去数年分(最低でも2年)の業績と株価の推移を見るようにしましょう。
例えば、次の図のような業績と株価の推移の銘柄があったと仮定します。
2015年度が2014年度と比較し、業績が大きく悪くなり、それに伴い株価も大きく下がっています。
しかし、2016年度から少し回復し、2017年度は2014年度と比較し、業績が上であり、2018年度の業績予想に関しては、さらに業績がアップしています。
一方、株価は2015年度に大きく下がって以来、業績が回復してもほとんど上がっていません。
このように、業績の伸びに対して、株価の伸び率が低い株が時々存在します。
このような株は、市場に認知されておらず、放置プレイされている状態であり、狙い目です。
人知れず、片隅に転がっているうんこですが、ただのうんこではなく、栄養が豊富なうんこなのです。
このようなうんこ株は、いずれ市場に認知され、適正な株価になる傾向があります。
「業績の伸び具合に対して、何でこんなに低い株価のままなの?不思議だなぁ~」
と不思議に思う株は、適正な株価に戻ったときに投資家から、
「なんで今までこんなに低い株価だったんだよw」
と言われることがあります。
多くの投資家は、後になってから異常な低い株価だったということに気づくのです。
「不思議だな~」と思うことがキーポイントであり、ふとそう思った株は、異常な状態な傾向があります。
「不思議で不気味だから買わない」ではなく、「不思議に思うほど異常な状態であり、いずれこの異常な状態が解消される」と考え、その銘柄を買うことが良い選択です。
先述しましたが、過去1年分ではなく、過去数年分の業績を見ることが重要なポイントです。
その理由は、偶然ある年だけ、何かの特需や何かの大型売却などで業績が良くなった場合があり、その場合は、その年の1年分だけを見ただけでは、本当に安定して業績が伸びて、永続的に成長していっている企業なのかどうかを見極められないからです。
そのため、過去数年分の業績を見て、今後も業績が伸びていくであろうと予想できる銘柄を選ぶことが大事なのです。
毎年の業績の伸び具合に対して、株価の伸び率が低かったからといって、安易にその株に飛びつくのも危険です。
なぜなら、元々の株価が思惑等で過大評価されていたということもあるからです。
現在の株価が妥当であり、過去の株価が異常に高かったというパターンです。
それを見極めるには、PERやPBRなどの指標から判別する方法があります。
他の手段として、過去の業績と株価を比較することで判別する方法もあります。
例えば、上の図において、「2014年度の業績に対して2014年度の株価」なら「2014年度の業績に戻せば、株価も2014年度の時までは戻る余地がある」と考えます(2014年度の株価が過大評価されていないこと前提)。
上の図では、業績のことを「利益」と大雑把に書きました。
実際には、売上高・営業利益・経常利益・純利益とありますが、どれを参考にするかは状況によるので、「利益」と大雑把にひとまとめにしています。
理想は、売上高・営業利益・経常利益・純利益がどれも伸びていっていることです。
人知れず転がっている栄養豊富なうんこ株を探し出しましょう。
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