どこまでうんこになるのか見極め余裕を持とう ‐ 第6回 うんこ投資法

うんこ投資法

「うんこ投資法」の第6回は、「株価の底値を予想しておく」についてです。

前回:放置プレイ中の栄養豊富うんこ株を狙おう ‐ 第5回 うんこ投資法

 

昔と比較し、「損切り」ラインを設定して株の売買をしようという株式投資法が世の中に浸透してきました。

短期投資の場合は、損切りラインを設定して、そこまで株価が下がれば機械的に保有株を売るということは、ずるずる持ち続けずに済むため、投資効率の観点で有効な方法です。

一方、「うんこ投資法」は、長期投資目線であるため、損切りラインを設定するということよりも、買いたい株・買った株の株価が、どこまで下がる余地があるのか、すなわち、どこまでうんこになるのかを予想して、予想したうんこな株価まで下がったら、損切りするのではなく、逆に、買い増す余裕を持つようにします。

 

例えば、次の図のような株価の推移の銘柄があったと仮定します。

 

2008年に大きく株価が下がっています。

実際には、2008年にはリーマンショックがあり、世界の株式市場の株が大暴落しました。

ただ、今回は仮定の話のため、図中の「〇〇ショック」には、リーマンショックに限らず、何かしらの株価が大暴落するような経済に打撃を与える事柄が入ると考えてください。

 

株の底値を予想する簡単な方法は、図中の2008年のように、〇〇ショックがあった年の株価を参考にすることです。

ただし、前提として、世界経済、日本経済の動きに業績が連動するような企業の株においては、〇〇ショックのようなイベントは参考にできますが、日本経済が絶好調でも、逆に業績が下がるような企業の場合は、その企業に合った事柄を参考にする必要があります。

 

図は日本経済の動きに業績が連動する企業のものと仮定します。

2008年の〇〇ショックに株価と利益が大きく下がっていますが、それ以降の年では、株価と利益が2008年より下がっていません。

このような銘柄は、2008年の〇〇ショックよりも経済に打撃を与えるような事柄が起きなければ、2008年より業績が酷くなることはないと予想できます。

そして、株価は、再度〇〇ショックのようなことが起きれば、2008年の株価100円まで下がることがあり得ると考えられます。

このように予想し、その上で、その株を保有したのならば、「まぁ、株価が100円までうんこになることはあり得るから、それよりも株価が高い状態は余裕余裕~」と心に余裕を持てます。

もし株価が100円まで下がることに耐えられないのであれば、最初からその株を買うのを避けるようにします。

 

また、業績は2008年のときよりうんこにならい、つまり、過去のうんこ時の株価と業績の関係から考慮すると、株価が100円よりさらにうんこになったら、実態とかけ離れて売られ過ぎの超割安状態なので、うんこパクパクじゃ~と株の買い増しをします。

事前に保有株がどこまでうんこになるのかを予想できていない人は、買い増しチャンスなのに、下げに対して「あっか~ん」と言って損切りしてしまいます。

目先の株価しか見ていないとこうなってしまいます。

そのため、どこまでうんこになるのか見極めることが重要であり、予想したうんこな株価に耐えられないと思ったら、買うのを控え別銘柄を探し、うんこに耐えられると思ったら、買いに入るということをします。

 

 

2016年に米国の大統領選挙でトランプが当選したときに、株価が一時大暴落する「トランプ・ショック」が起こりました。

そのとき、私はある企業の株を保有していたのですが、その企業の業績と株価の最悪状況を事前に予想しており、その予想から計算した株価よりも突っ込んだ下げが起きたため、必要以上に売られ過ぎと判断し、株の買い増しをしました(大底狙いをしようと考えたため、買いタイミングが1日遅れましたが)。

そしたら、トランプ・ショックのときの株価が見事な底になり、買い増し大成功になりました。

この件は結果論ではありますが、どこまでうんこになるのか予想しておけば、狼狽売りをせず、このように株価の下げをチャンスに変えられるのです。

 

 

ただ、今回の投資法は、「どこまでうんこになるのか」をそもそも見極められるのかが問題ではあります。

企業の成長性を予想できる能力が必要です。

能力といっても、企業の過去の事業内容と進捗状況、業績、株価の推移、業界の動きを見ていけば、ある程度は予想ができます。

 

事前にどこまでうんこになるのか予想しておいても、その株の保有中に、事業の失敗等でその企業の成長性が失われることが多々あります。

その場合は、その分、予想していた底値を下げる必要があり、改めて予想したそのうんこな株価に耐えられないと思ったら、含み損状態であっても損切りをし、他の有望な銘柄を探します。

また、日本経済に連動しやすい銘柄といっても、戦争や大災害、その企業に不利になる法律ができることなどによって、企業の存続が危ぶまれる事態になることがあります。

そういう事柄が起こった場合も、事前に予想していた底値を大きく下方修正する必要が出てくるため、その下方修正を考慮して、株を保有し続けるか、それとも売ってしまうのか適宜考える必要があります。

私の場合は、最初に予想した底値を大きく下方修正する出来事が起こったら、基本的に売るようにしています。

なぜなら、いつ業績が回復するのか予想できないからです(すぐに業績が回復できるようなイベントがあったら別です)。

「うんこ投資法」は、長期投資派といっても、成長性がある企業の株を買うのが基本ですので、成長性がなくなったうんこ企業の株はトイレに流します。

 

うんこを見極め、うんこに強くなりましょう。

次回:金のうんこは人を集める ‐ 第7回 うんこ投資法

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