ラクオリア創薬2018年2月9日付「中期経営計画」で気になった点

本記事の内容は、女心を読み取るのが下手な私のただの妄想です。そのため、本記事の内容を投資判断に利用しないでください。また、投資勧誘を目的としたものではありません。

 

ラクオリア創薬が2018年2月9日に決算発表と同時に「中期経営計画 平成30年12月期~平成32年12月期(連結)」を発表しました。

 

この中期経営計画について、私が気になった点を書いていきます。

決算短信の話はこちら:ラクオリア創薬2017年通期決算の前回からの差分

 

 

資料のタイトルが「2018~2020年12月期中期経営計画」となり、新しく2020年の計画も追加されましたが、副題(?)は「Odyssey 2018」のままです。

おそらく、2018年をラクオリアの転換期目前(黒字転換は2019年予定)だと考えているため、今年2018年はこの副題のままで、来年から新しい副題になるかと思います(今年中に大きな進展があったら、今年の途中で副題が変わる可能性もあります)。

ここで気になりました。

次は、どのような副題になるのかと。

 

「Odyssey」には、「長い冒険」という意味があります。

つまり、ラクオリアは今まで長い冒険をしていたわけです。

バイオベンチャー企業は、「死の谷」を越えられるかが重要と言われています。

今まで赤字垂れ流しで、「死の谷」を冒険していたラクオリアがついに死の谷を越えるときが来るのです。

まさに、ラクオリアの「夜明け」が来ると言えるでしょう。

「Odyssey」と「夜明け」といえば、「Operation Odyssey Dawn(オデッセイの夜明け作戦)」という米国の軍事作戦名があります。

そのため、「Odyssey」と来れば、「Dawn(夜明け)」という繋がりは良いです。

 

また、漫画「ワンピース(ONE PIECE)」では、「Dawn」という言葉がキーワードになっています。

ワンピース1巻1話のタイトルは「ROMANCE DAWN―冒険の夜明け―」です。

「冒険の夜明け」とこれまたまさに、これからのラクオリアにピッタリです。

しかも、バイオベンチャー業界では、「死の谷」の次は「ダーウィンの海」という言葉が出てくるため、「海」という点でワンピースと繋がりがあります。

 

さらに、2018年2月9日現在のラクオリアの社長である谷社長は、過去のインタビュー動画で「コミック」が好きと述べていました。

ということは、漫画ワンピースと繋がりがある。

 

ということで、中期経営計画の次の副題は、

「DAWN(ドーン)」

を個人的に希望します。

 

そして、株主総会に出てきたラクオリアの社長が机を「ドン」と叩いて、

「“バイオ王”に!!!おれはなるっ!!!!(ドン!!)」

と言ってくれることを個人的に希望します。

 

 

冗談はさて置き、真面目な話に移ります(上記も一応半分は真面目です)。

 

2017年8月18日の「平成29年12月期(第10期)第2四半期決算説明会資料」では、従業員数が「56名」でしたが、今回の中期経営計画の資料では「60名」に増加しています。

また、2017年4月14日の「中期経営計画 平成29年12月期~平成31年12月期(連結)」の人員計画では、2018年、2019年は、「人員総数57人、内:研究開発部門39人」でしたが、今回「人員総数64人、内:研究開発部門45人」と増加しています。

2017年にラクオリアは求人を出していたので(2018年2月9日現在もラクオリアのWebページでは求人中)、増加することは予測できました。

ZTE Coming Biotechとの合弁会社の件もありますので、今まで以上に研究開発の人員が必要になってきます。

人件費は増加しますが、人員を増加させるということはそれだけ会社が成長中ということを意味するので、良い流れです。

 

 

中期経営計画の[4ページ目]に、

「今期第4四半期に2件のライセンス契約を締結することによる契約一時金収入を計上」

とあり、この2件は、「マルホ」と「CJヘルスケアへのライセンス地域拡大」の契約と書かれています。

2017年にAskAtが契約した件は書かれていないため、一時金の額が相当低かったのか、それとも、まだ受け取っていないのか、他社の契約だから載せていないのかは不明です。

私はAskAtからの収益を今の所期待していないので、考察はしません。

 

 

「5-HT4部分作動薬(RQ-00000010)」と「5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)」が、ZTE Coming Biotechとの合弁会社で開発予定と書かれており、中期経営計画の[10ページ目や35ページ目]の導出準備から消え、導出済みの方に移行しています。

5-HT2B拮抗薬は個人的に、別の大手製薬会社に導出してくれることを期待していたため、もししばらく導出契約の話がなければ寂しいです。

ただし、開発と並行して導出活動はすると考えられ、AskAtのように中国でPoCをしながら米国企業と大型契約をするというパターンもあるので、合弁会社で5-HT2B拮抗薬の価値を高めつつ、別の企業への導出を期待したいです。

 

 

中期経営計画の[26ページ目]、

tegoprazanのCJヘルスケアの権利が「韓,中,台,東南アジア,ROW」となっています。

「ラクオリア創薬2017年通期決算の前回からの差分」の記事で、ROWに東南アジアは含まれるのかと疑問に思っていましたが、やはりこの書き方からすると、東南アジアとROWの国々は分けて考えていそうな気がします。

(この件に関しまして、2018年2月13日に上記記事へ説明を追記しました。)

 

また、本ページでは、RQ-00000007のAskAtの権利が「全世界(上記以外)」となっているため(「上記」とは、Aratanaの動物薬の権利)、以前あった丸⽯製薬の権利分は、全てAskAtに吸収されたと考えられます。

 

 

中期経営計画の[27ページ目]、

AskAtのパイプラインの状況が以前より詳細に書かれるようになりました。

しかし、謎なのは、2018年2月9日時点のAskAtのWebページに載っているパイプラインの状況と異なっていたり、2017年4月14日の中期経営計画に載っている状況から治験フェーズが後退しているものがあります。

例えば、前回の中期経営計画では、RQ-00000007のガン領域は、米国でフェーズ2計画中となっていたのに、今回はフェーズ1準備中となっています。

記載ミスなのか、それとも新規契約もしたので、細かい適応症やプランが変更になったのか。

謎ですが、AskAtの分だけで7つのパイプラインの進捗線ができたので、今後材料が出やすくなりそうで良いです。

 


2018年2月13日追記

RQ-00000007の進捗の件に関して、ラクオリアのIR窓口に問い合わせメールをしたところ、

「RQ-7の米国でのガンですが、AskAt社がArrys社との契約においてがん免疫療法での併用を念頭に置いており、従前の処方とは違う事からフェーズ1としています。詳細はAskAt社から報告があり次第、適時に開示してまいります。」

「RQ-7の中国での疼痛及びがんについて当社が臨床試験開始としているのは、それぞれ2017年12月18日、2018年1月22日におしらせしたIND承認を受けてそのようにしてあります。」

と返答が来ました。


 

 

中期経営計画の[29ページ目]、

tegoprazanの中国での開発進捗の線において、フェーズ1の治験の線が2018年後半辺りで切れています。

順調に行けば、今年中にフェーズ1が終了するということでしょうか?

もしそうでしたら、こんなにすぐに終わるとは考えていなかったため、嬉しいです。

 

 

中期経営計画の[35ページ目]、

2020年12月期までの業績目標が載っています。

前回の中期経営計画の予定通り、2019年から黒字化目標です。

ちょっと気になったのは、2020年の事業収益が2019年より落ちている所。

新規契約が来たら、その時点で収益は伸びるので、早期導出型ビジネスモデルのラクオリアでは、あまり先のことを気にした所で意味がないのですが、見た目の印象が悪いです。

ラクオリアのビジネスモデルや固い数字の出し方を知らない人が見たら、成長性がない企業と思われてしまいそうです。

なので、「ただし、~である」などと説明を入れて、印象が悪くならない工夫をできなかったのかと思ってしまいます。

 

前回の中期経営計画でもそうでしたが、2018年から2019年にかけて事業収益が4億円~6億円ほど一気に増えています。

以前、私はこれはtegoprazanの韓国での承認取得や販売開始のマイルストンかなと考えていて、tegoprazanの発売予定が早まったので、この収益が2018年に前倒しになるかなと考えていました。

今回の決算短信の方でも、

「平成30年12月期は、(一部文章省略)、CJ社(韓国)が韓国においてtegoprazanの製造販売承認を取得し、販売開始すること及び中国における臨床試験が進展することを前提」

と書かれていたため、tegoprazanの承認取得や販売開始予定は前倒しになっていると考えられます。

しかし、2018年の事業収益が増えず、2019年が多いまま。

ということは、tegoprazanの収益ではなかったっぽいです。

それをTwitterでツイートしたら、フォロワーさんの方から、2019年に伸びている収益は、ジプラシドンのマイルストンでは?と返答が来ました。

ジプラシドンのマイルストンの可能性が高そうです。

 

 

中期経営計画の[38ページ目]、

資金調達方法に新たに「Debtの検討」が含まれています。

もうすぐ黒字になるので、企業の信用度が上がり、お金を金融機関等から借りやすくなるということでしょう。

 

 

中期経営計画の[45ページ目]、

テムリックの「好中球減少症(NP)」について、

「導出交渉中で、可能な限り早期契約締結を目指し、がん適応以外への拡大を図る」

と書かれています。

2017年4月14日の中期経営計画からこれに関しては、導出交渉中で、早期に締結と書かれていたのですが、今回新たに「可能な限り」という謎の言葉が追加されています。

可能な限りってなんやねんw

なんでこんな言葉を追加したねんw

交渉によって何か状況が変わったのでしょうか。

早期と言って、もう1年弱経っているので、そろそろ契約して欲しい所です。

その焦りもあって「可能な限り」という心の声が表に出てしまったのでしょうか。

今まで私はこの導出については全く気にしていなかったのですが(存在すら忘れていた)、こんな面白いことを書くので、気になるようになってしまいました。

今後、ラクオリアをいじるネタに使えそうです。

 

 

あと他に気になるのは、5-HT2B拮抗薬(RQ-00310941)とジプラシドンの治験の状況がどうなっているかです。

具体的に何月頃に終わるかは、今回の資料を読んでもわかりませんでした。

5-HT2B拮抗薬の方は、元々昨年治験終了予定だったため、そろそろ結果発表が欲しいです(もちろん良い結果であることを期待)。

 


2018年2月13日追記

2018年2月13日発表の「平成29年12月期(第10期)通期決算説明会補足説明資料」によると、5-HT2B拮抗薬の治験結果は、2018年第1四半期頃の発表を予定とのことです。


 

今回の中期経営計画で気になった点は、以上です。

ラクオリア株で稼いだお金で、

「“ハーレム王”に!!!おれはなるっ!!!!(ドン!!)」

コメント

  1. しろうなぎいぬ より:

    エッグさん、いつも分かりやすい記事をありがとうございます。
    今回もラクオリアらしく全然盛ってない中期経営計画でしたね。
    もう少し、受けが良くなる書き方をしてもらいたかったですね。
    2019年度よりも2020年度のほうが下がる予想の書き方は見た目が非常によろしくない。
    そんなクソ真面目に書かんでもええのに。2年後の収益なんて誰にも分らないのだから、右肩上がりになるように数字入れとけばいいものを、馬鹿真面目に入れるから知らん人が見たら成長性ないみたいに思われるやん。
    良くも悪くも真面目過ぎるよね、相変わらず。
    おかげで明日は大きく下げそうですね。今夜のダウ次第ですが、しばらくはラクの株価も荒れそうですね。

    • >> しろうなぎいぬさん
      2020年まではこの数字以上に悪くなることは、よっぽどなことがない限りないと思い、今後どれだけこの数字に上乗せされていくかを楽しもうとポジティブになるしかないですね。笑
      それにしても、ラクオリア株で上手いこと回転できたら、それだけで何十倍も稼げそうです。笑

  2. しろうなぎいぬ より:

    >>エッグさん
    それ、私も思いました。
    これだけ値幅が大きかったら、うまく回転出来たら大儲けですよね。
    今回も木曜のS高で売っていれば・・・なんて考えてしまいました。
    でも下手したら置いてきぼり食らうし、勇気がないです(笑)
    実は、去年の11月に初めて「回転用」としてガチホ分とは別に1,100円で1000株買いました。12月のマルホIRの翌日に朝の気配が全然高くないことに絶望して1750円で指して仕事に向かってたら約定して置いてきぼり食らって悔しい思いをしました。
    回転は難しいですね。(^_^;)

    • >> しろうなぎいぬさん
      回転はやはり難しいですか。
      置いて行かれたら諦めるしかないと思います(それ覚悟の回転)。
      押し目で拾えるかどうか。また、押し目もどこが底かわからないため、回転用の資金を3分割ぐらいして、ナンピンできるようにした方が良いかと考えています。

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