本記事の内容は、女心を読み取るのが下手な私のただの妄想です。そのため、本記事の内容を投資判断に利用しないでください。また、投資勧誘を目的としたものではありません。
ラクオリア創薬が2017年9月21日に「MSワラント」による増資を発表しましたが、2017年10月16日にそのMSワラントの全ての権利の行使を完了したことを発表しました。
行使価額修正条項付き第14回新株予約権(第三者割当て)の 大量行使および行使完了に関するお知らせ
先日、ラクオリアのこの増資についての考察記事を書きましたが、行使が完了した今、本当にラクオリアが前から述べていた、
「市場から理解を得られる株主価値向上に根差した明確なEquity Storyを持った資金調達戦略の提示と実行」
の「実行」を行えたのか振り返りたいと思います。
前回の増資の考察記事 ⇒ ラクオリアのMSワラントによる増資で「さぁ行こう!」
ちなみに、私は増資関係の知識が少ないため、間違っていることもあるかもしませんので、その点はご了承ください。あくまで全部私の推測です。
私の予想は当たったのか?
前回の記事では、どのようにMSワラントの行使が実際に行われるかの私の予想については書きませんでした。可能性について説明しただけです。
ただ、内心では以下のように予想していました。
[私の予想]
一部はすぐに行使する場合もあるが、多くは株価が上がってから行使して、全部行使する前に調達予定額に達し、残りの新株予約権はラクオリアが取得し、消却する。
しかし、結果はこうでした。
[実際の結果]
すぐに行使、動物薬Entyce発売発表によるタイミングで全行使完了。
ということで、予想は外れました。
なぜ私が上記のような予想をしたかと言いますと、ラクオリアの増資に関する説明資料に、
「資金調達の必要性がなくなった場合等には、当社の判断によりいつでも残存する新株予約権を取得し、消却することが可能です。」
と目立つようにわざわざ書いていたため、そんなわざわざ書くならその通り実施し、株式の希薄化を最小限にするのだろうと考えていました。
ただ、「私の予想」と「実際の結果」の行使の仕方には、それぞれメリットとデメリットがあり、どちらが株主のためかと言われると何とも言えないです。
そこで、それぞれのメリットとデメリットを説明していきます。
私の予想:株価が上がってから行使し、全て行使しない
[メリット]
・予定していた資金の額を調達できる
・全て行使しないため、その分株が増えず、株式の希薄化が小さくて済む
[デメリット]
・行使した分の株の売りが出てくる不安が残るため、株を個人投資家が買いづらい
・株価が上がるまで待つ必要があるため、すぐに資金を確保できない
上記の理由により、株式の希薄化が小さくて済み、資金も予定額を調達できるので後々のことを考えると長期投資家にとっては良い策になります。
ただ、株価が上がる前提の話であり、株価が行使期間終了までに上がらないとメリットの部分は実現されなくなり、デメリットしか残らなくなります。
しかし、そもそも、黒字化計画があり、また、tegoprazanが発売(現時点で来年末発売予定)しても株価が上がらない事態になる場合は、うんこ、超うんこですので、そのときは、このような考察する必要もない保有する必要もない超超超うんこ株といえるでしょう。
実際の結果:すぐに全部行使
[メリット]
・行使した分の株の売りが出てくる不安がなくなり、悪材料がなくなるため、個人投資家が株を買いやすくなる
・すぐに資金を確保できる
[デメリット]
・株価が低いと調達予定額に達しない
・最大株式発行数の最大分の株式の希薄化になる
株式が希薄化し、調達額も減るため、デメリットに見えますが、行使に関連する売りの悪材料がなくなるため、調達予定額を大きく下回らなければ、目先を見ている短期投資家にとっては良い策になります。
しかし、1つ問題があり、行使された分の株が全て売却済みであるかが不明なことです。
もしまだ残っていたら、それが今後の売り圧力になります。
ただ、おそらく出来高や値動きを見ると全て売っている気がします。
また、増資説明資料に「大和証券は、当社株式を長期保有する意思を有しておらず」と書かれていたので、この文章からも売却済みである可能性が高いです。
ただ、あくまで可能性であり、実際はどうなのか不明です。
まとめ
MSワラントにつきものの、株価の大きな下落もない状態ですぐに全て権利が行使されたため、MSワラントの負の側面を今回見ずに済み、理想的なMSワラントによる増資が行われたといえると考えられます。
そして、(行使した分の株を売却済みとした前提において)悪材料もすぐになくなったため、短期トレード派の株主にとっては、「市場から理解を得られる株主価値向上に根差した明確なEquity Storyを持った資金調達戦略の提示と実行」の「実行」が行われたといえるでしょう。
また、他社との契約の駆け引きで、ラクオリアの資金が少ないと足元を見られて、契約の条件がラクオリアの不利になるといったこともなきにしもあらずなので、その場合は、すぐに大和証券が権利を行使したのは、ラクオリアの今後の戦略にとって良かったといえるかもしれません。
あとは、黒字化予定の2019年に向かって、ラクオリアは邁進するのみです。
コメント
今のところクリーンな印象ですがどうですかね
機関が入れ替わり入っているのでまだまだ波乱があるのか、抑えつけつつ集めてるのか?という印象もありますが少し出てましたが続々とは大量保有も出てなかった気がします
抑えつけつつ集めてるのであれば大量保有が出るとするする上がりそうですが先の事はわからないですね
パイプラインの数と時価総額を比べても他の創薬ベンチャーと比べると安すぎる気がしますけどね
個人的な気持ちですと、増資のタイミングにちょっと不信感が出ましたが、他の創薬ベンチャーと比較すればだいぶクリーンな印象です。
株価に関しましては、他の創薬ベンチャーと比較すると株価が安い気がしますが、市場全体と比較するとラクオリアはまだ赤字なので、何ともいえないです。将来性をどのぐらい株価に織り込むかどうかの判断は難しいので。
しかし、黒字という実績さえ作れば誰もが認めざるを得なくなるので、とりあえず黒字予定の2019年までじっくり保有する気で買うのが良いと個人的には考えています。
機関の出方は不明ですが、株価が400円台から1000円以上になったときの初動が明らかにいつもの売買の動きと異なっていたので、運用効率を考えるなら、次も怪しい初動を検知してから買えば良いと考えています。
400円から1000円の上昇時の初動も乗れる余裕があったので。私の知り合いは、見事にその初動で初めてラクオリア株を購入し、効率良く儲けていました。
ただし、その場合、導出等の大きな契約が来た時には、乗り遅れる可能性が高いため、そのときは仕方がなかったと諦める必要があります。
私は2019年の黒字化計画を見つつ、大きな契約が来たらラッキーという気持ちでラクオリアを保有しています。
他に1年以内に高確率で数倍以上になる銘柄(損する確率が10%以下前提)があるのならラクオリアから乗り移りますが、そのような銘柄を私は現状見つけられていないので、とりあえず一生一緒にラクオリア!