【日本初】ラクオリア創薬の個人参加型の株主提案

ラクオリア創薬 株主提案 | 日本初 個人参加型 株式投資

2021年1月に「ラクオリア創薬」の筆頭株主の柿沼氏がラクオリア創薬に対し、経営陣の一部交代を求める株主提案をしました。

 

その後、以下のラクオリア創薬の株主提案の特設サイトが立ち上げられ、株主提案による成長戦略資料が公開されました(株主提案サイトは閉鎖済み)。

 

私は今までのラクオリアの動きを見ると、不満があり、また今後のラクオリアの成長性に疑問が生じたため、株主提案に書かれていた株主提案に至った経緯等に共感しました。

 

ラクオリアは、過去に営業利益を黒字にしようと思っていたら、黒字にできただろうと思われる年もあったのですが、なぜか中途半端な赤字になり、まさかの「上場廃止に係る猶予期間入り銘柄」になる予定になってしまいました。

最近は、上場廃止救済策も出てきたため、それに適用されたら上場廃止は避けられるのですが、現時点で100%の保証はないです。

営業利益を黒字にできただろう年に、なぜかちょっとの赤字を出したこと、度重なる業績下方修正、また、以前上場廃止に関してラクオリアのIRに問い合わせをしましたら、回答できませんと言われ、東証に問い合わせをしたら、東証の人は、とても丁寧に電話でラクオリアの上場廃止猶予について回答してくれたことがありました。

なぜ会社が回答できず、東証が丁寧に回答するのか。

非常に怖く、不安に思っていることが、ラクオリアが事前に東証と交渉しているかどうかです。

来年になったら、また結局下方修正の赤字で、さらに、まさかの事前に東証と交渉していないと言い出して、東証の上場廃止救済策も受けられずに上場廃止という異常事態にならないか心配です。

これまでの会社の経営の仕方を見ていると結構あり得そうと感じてしまうため、不安に思っています。

 

また、株主提案を受けてかわかりませんが、会社側が新経営体制を発表しました。

しかしその中に、財務関係に詳しそうな人がいないこともとても不安です。

今まで、河田氏が行っていたポジションをこなせる人がいるのかどうか。

度重なる業績下方修正、営業利益を黒字にできただろうに赤字になるというガタガタな経営をし、上場廃止猶予期間入りした上で、さらに、もしも財務ができる人がいなければ、これもう…そっ閉じ。

と思ってしまい、成長戦略どうこう言っている状況ですらないと思っています。

そのため、まずはじめに上場廃止リスクを考えないといけないのに、そこはスルーして会社を擁護、株主提案を執拗に批判しているネット上の書き込みを見ると、ラクオリアが上場廃止しても良いと思っている人らなんだろうと思ってしまいます。

 

株主提案の方は、武内氏が財務関係にも詳しそうで、エーザイや機関等とも一緒に仕事をしていて、交渉なども色々できそうなため、東証としっかり交渉して上場廃止は回避してくれるだろうと予想しています。

こう書くと、もしも株主提案が通らなかったら、不安になって株を売る人が出そうですがw

ただ、まだ期間が1年弱あり、会社の決算説明会のスクリプトを見ると、

「今回に関しては昨年からの期ずれ案件が多いということです。このため、年末にかけてギリギリになって発生する案件というものはあまりないという認識」

と書かれているため、もし株主提案が通らなくても、しばらくは様子見はできるかと思いますw

3Q決算発表時でも売上高が全然なかったら恐怖ですw

 

 

会社の成長戦略では、「イオンチャネル」をメインでやっていくというものでした。

ここは私は詳しい知識がないので、イオンチャネル1本でやっていけるのかと漠然とした不安があります。

Twitterで創薬関係従事者で有名なアカウントの方が「イオンチャネルは世界中に競合が非常に多く差別化は困難」とツイートしており、また最近は、「そーせい」もイオンチャンネルに参入してきたため、どうなることやら~と思っています。

 

一方、株主提案の成長戦略では、イオンチャネルに加えて、「ユビキチン・プロテアソーム」というのをやろうと考えているそうです。

これも私は詳しい知識がありませんが、Twitterで詳しそうなアカウントのツイートを見ると、最近、世界的に注目を集めている分野だそうです。

 

 

ネット上の書き込みを見ても、あまり、株主提案の取締役候補について触れている人が少ないため、取締役候補の関連情報を書きます。

 

「武内博文」氏について。

 

武内氏が経営するユビエンスは、大手製薬会社のエーザイや国衛研、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所と共同研究をしており、実績があります。

また、有名投資家の方の記事では、武内氏について「創薬についてのプレゼンテーションがしっかりしていて、期待を持つことができた」と記載があり、IR活動にも期待が持てます。

大手製薬会社のエーザイや上場企業のデ・ウエスタンと仕事ができている観点を見ると、一定以上の交渉力やユビエンス社に技術力があると推測されます。

 

 

「宇津恵」氏について。

 

大手製薬会社の中外製薬で、アクテムラや選択的ALK阻害薬の研究開発に携わっており、「オンコロジーライフサイクルマネジメント部長」という肩書きからして、がん治療薬関係のアドバイスやライフサイクルマネジメントの高度なアドバイスを行っていただけそうです。

また、グローバルスタンダードでは、経営陣に女性が入ることが多角的観点の意見を取り入れたり、コーポレートガバナンスを保つ等の観点で重要と考えられ、経営陣に女性がいない企業は、遅れている企業と扱われ始めているため、経営陣に女性が入ることは企業成長に必要になってくると考えられます(個人的価値観だと、そもそも男も女も考えずに性という概念そのものをなくせ派ですが、その話はここでは関係ないのでスルーしますw)。

 

 

「石井幸佑」氏について。

 

メガカリオン、メタジェンセラピューティクス、BioAidといった、複数のバイオ関連企業に携わっているため、バイオ企業の財務に詳しそうで、しっかり監査をしていただけそうです。

 

補欠の監査等委員である取締役候補の「高木明」氏は、補欠なので、特に説明はしませんが、私が使っているサービスを運営している企業に携わっていました。

 

土屋氏、渡邉氏は、ラクオリアの現経営陣であり、柿沼氏はラクオリアの筆頭株主、かつ、株主提案者で既に詳しく知っている方が多いと思われるので、特に述べません。

 

 

会社の新経営体制案や成長戦略が良ければ、株主提案とどちらが良いのかと非常に迷ったのですが、会社の新経営体制案や成長戦略を見ても、今まで通りの経営が続くとしか思えませんでした。

しかも、会社が発表した「新経営陣の成長プラン」を見ると「第3フェーズ 2030年~」と書かれていて、ここまでどんだけ知財を腐らせておきながら、さらに10年も待たせるのかよ、下手すれば、ガリプラント(Galliprant)やテゴプラザン(Tegoprazan)の特許期間の問題もあるため、そんなにゆっくりやっていたら、2030年には会社の存続が危うくなっている可能性も大いにあり得るんじゃない?と思い、不安な気持ちになりました。

創業者の長久氏と現経営陣が交代した直後に言っておくべきことを今の段階で言っているのを見ると、おそらく、10年後もまた「2040年には~」と言っていそうな未来が来そうでたまりません。

 

また、会社側が発表した株主提案に対する反論文の内容やメディア記事の内容を見ていると、もはや会社案を擁護したくても擁護できないようになってきています。

普通の会社ならあり得ないことを連発しているため、非常に困惑しています。

もしも、私が勤めていた上場企業で、あの反論文を上司に「書きましたー」と言って持って行ったら、上司から「明日からもう会社に来るな」と言われるか、24時間365日上司に説教されていることでしょう。

そのくらいあり得ないことを会社としてやっていることが信じられず、困惑しています。

チェック体制がどうなっているのか甚だ疑問です。

あの反論文を読んで、会社としての在り方に恐怖を感じ、ラクオリア株を売った人もいるかもしれません。

 

それにしても、ラクオリア創業者の長久氏がラクオリアをファイザーから一生懸命スピンアウトさせたのに、ベンチャーキャピタルと意見が合わず、追い出されたのか自主的に辞めたのかわかりませんが、創業者が辞めた後に、こんな状況になっているのを見ると、長久氏や当時のファイザー経営陣も泣いているのではと思ってしまいます。

 

 

以上を読むと、ラクオリアに投資したくなくなりそうな気もしますが、というか、会社が理由は不明ですが意図的に株価を下げるような言動をしているのではと疑ってしまいますが、なんといっても、ファイザーの置き土産のテゴプラザンは超絶絶好調の売上の伸び率で、ガリプラントも大きな売上のため、あとは、どれだけ画期的新薬を作ったり、好条件のライセンスをしたり、IR活動などで、どれだけ会社を大きく成長させることができるかだと思っています(上手く経営していたら、既に時価総額数千億円くらいになっていたんじゃないかと私は思っていますが)。

 

はてさて、どうなることやら。

ダルババンシンはいつ導出できるのやら。

ダルババンシンはよ!

 

その後の記事 ⇒ ラクオリア創薬、経営史に残る出来事、個人株主の株主提案可決

コメント

タイトルとURLをコピーしました