2018年11月10日(土)に「ラジオNIKKEI&プロネクサス共催 企業IR&個人投資家応援イベント in 大阪」に行ってきました。
本イベントに行った理由は、私の保有株の「ラクオリア創薬」のIRセミナーがあったからです。
実は、それだけでしたら、今住んでいる関東から大阪まで行くつもりはありませんでしたが、大阪でラクオリア株主(または、過去にラクオリア株主だった人)のオフ会がありまして、約15人も集まるということで、そんなに人が集まるなら行ってみたいと思い行きました。
しかし、仕事が大変忙しく、直前まで行けないと考えていたのですが、まさかのまさか、その週に会社を辞め、無職になったため、行けることになりました。
オフ会参加者の人に、「どうせエッグさんは、オフ会までに会社を辞めるから行けるよ」というようなことを言われていたのですが、本当にそうなるとは…
きっと裏で、その発言をしたオフ会参加者の絶大なる力が働いたのでしょう。
元々、辞めた会社からもそんな早くの退職は無理と言われていましたので。
ラクオリアIRセミナー
ラクオリアIRセミナーの説明であったポイントとなりそうな所を記述していきます。
ちなみに、私の聞き取りに間違いがある可能性があり、谷社長の発言も会社から正式に出たものではなく、ノリで言っている部分もある可能性があるので、本内容を投資判断に利用しないでください。また、投資勧誘を目的としたものではありません。
セミナーの説明者が、「谷代表取締役」と「河田取締役専務執行役員」の2名。
セミナーの説明者が谷社長だけではなく、河田取締役専務執行役員もいました。
これに関して、何かしら意図があったのか不明ですが、谷社長の任期が終わり、次期社長が河田氏になるのでは?と予想しているラクオリア株主がいました。
もしも、次期社長が河田氏になった場合、何か経営方針等が変わることがあるのかどうか。
説明は、ほとんど谷社長が行っていました。
【名古屋大学との共同研究】について
名古屋大学発の新薬を作ろう。旧帝大の中で薬学部がないのは、名古屋大学だけ。薬を作りたいという医学部の先生の願望が強い。
心不全治療薬の共同研究について、今年特許出願をして、順調。
NASHの共同研究は、先生に怒られるからあまり言えないが、かなり手応えを感じている。
今回、セミナーで配布されたラクオリアの資料には、名古屋大学との共同研究として、「心不全治療薬」と「NASH治療薬」について、それぞれ1ページずつ説明が載っていました。
心不全治療薬については、順調という発言、また、NASH治療薬についても思わせぶりな発言。
かなり手応えがあるという発言がどのような手応えなのか気になりますが、今までも谷社長は思わせぶりな発言をしておきながら、残念な感じになっていることがあるので、淡い期待だけに留めておきます。
NASH治療薬は、現状まだ有効な治療薬が発売されていないのに、市場が大きいので、もしも画期的なNASH治療薬を創出できたら、ラクオリアの企業価値が大きく上がると考えます。
【イオンチャネル薬】について。
共同研究で創出した各社(EAファーマ、マルホ、旭化成ファーマ)のイオンチャネル薬は非常に着実に進行している。開発の方は、現在各社で行われている。
旭化成ファーマのイオンチャネル薬に関して。糖尿病で足が痛いとなる時に、痛み止めの薬が現状なかなかなく、場合によっては、精神系の抗うつ剤を使う時がある。そこをブロックできれば、非常に切れ味の良い薬になる可能性がある。
イオンチャネル薬は、現在順調に開発が進んでいるということなので、一安心です。
「非常に切れ味の良い薬になる」という発言がありましたが、どのような意味で「切れ味」と使っているのか。
【tegoprazan(テゴプラザン)】について。
夜間の逆流を抑えるのに良いということが韓国の臨床試験で出ている。
中国の方で治験のフェーズ3が開始された。
ROWもCJヘルスケアを通してライセンスする。
最近、欧州は医薬品としてあまり魅力がない。ただ、皆さん欧米をまとめて~。
CJヘルスケアの社長が気合を入れている。この間も来日し、鎧を着られるブースで鎧を着て、「絶対にtegoprazanを成功させる」と述べていた。
ラクオリア株主の多くの人が気になるtegoprazanの日欧米の導出についてですが、ほとんど触れられなかったです。
そして、「欧州は魅力がない」という謎の発言。
実際に、欧州は魅力がない市場になっているが、株主から欧州の導出についてもよく聞かれるから、思わずそう言ってしまったのか。
ただ、武田薬品のタケキャブは欧州で治験をしており、CJヘルスケアとは別の韓国企業も欧州でP-CABを治験する計画があるので、本当に魅力がないのか疑問です。
と書いていて思いましたが、私が以前、韓国企業が欧州でP-CABの治験を実施する計画や欧州企業がP-CABを開発していることについてIRにメールしたので、やはり、株主からの欧州開発に関する問い合わせが多くて、このような発言をしたのかなと思います。
CJヘルスケアとは仲良くやっているぽく、CJヘルスケアが超本気そうなので、ラクオリアよりもCJヘルスケアの方に期待したくなってきますw
それにしても、CJヘルスケアの社長が日本に訪れて、何の話をしたのか気になります。
ラクオリアの公式発表では、tegoprazanの中国での治験のフェーズ3の開始は伏せられていましたが、しれっと谷社長がフェーズ3を開始したと述べていて笑いました。
(2018年11月15日追記:ラクオリアの公式Webページにおいて、2018年11月1日付けで、tegoprazanの中国での治験がフェーズ3に更新されていました)
【5-HT4部分作動薬】について。
特に便秘を適応症としている。
糖尿病やパーキンソン病で胃の動きが鈍い症状も適応症としている。
現在行われている米国での治験で良いデータが上がってこれば、ライセンス活動の方へ進んでいく。
既存のものと比べ、低い用量で良いことがメリットで、また、切れ味が良い。
昔、ヤンセンが開発していたが、心臓系の副作用があって、ヤンセンは撤退した。ラクオリアは、心臓系の副作用がないことを治験で確かめており、そこがポイントとなる。
5-HT4部分作動薬は、米国で行われている治験で良い結果が上がってこれば、ライセンス活動へ進んで行くとのことなので、逆に、それまでは、導出はないのかどうか。
ただ、白紙になってしまいましたが、ZTEへの導出はあったので、結果が出る前の導出もなきにしもあらずでしょうか。
また、当初の治験の終了予定が、2019年だったと思うので、どちらにせよ、間もなく結果が出るので、その結果を見てから導出でも良い気がします。
心臓系の副作用の話は、初めて聞いたので、現在米国で行われている治験で、そこの副作用がないことが確認できたら、導出しやすくなるでしょう。
【5-HT2B拮抗薬】について。
下痢を適応症。
イギリスは規制が緩く、治験のフェーズ1から患者さんを組み込んでも良かったため、患者さんを組み込み治験をし、効果を確認した。
潰瘍性大腸炎の治療薬は、現在ステロイドしかない。ステロイドは、特効薬だが、副作用がある。
既存薬だと副作用があるとのことなので、こちらも、5-HT4部分作動薬同様に副作用がない薬として期待しています。
【ジプラシドン】について。
精神系の薬は、古いから悪い、新しいから良いというわけではない。
あまり言うと、競争の問題もあり、Meiji Seikaに怒られるので言えないが、非常にもうほぼ良い所まで来ている。
明治の最優先開発品目になっており、社長から「何が何でもスケジュール通りやれ」という大号令が下っていると聞いている。
臨床試験のだいたいの例数が固まってきた(?)(しっかり聞き取れませんでした)
臨床試験だけではなく、ものの性質、企画などを作り上げたり、毒性関係など色々なデータの準備もほぼ終わり、最終段階。
とはいっても100%といえないのが医薬品の宿命だが、着実に進んでいる。
ジプラシドンについては、順調なようです。
ジプラシドンさえ無事に発売できたら、ラクオリアは安定黒字化できると考えられるため、今のラクオリアの1000円付近の株価なら、安心して買いに走れます。
【Galliprant】について。
欧州の方も間もなく発売。
売上が非常に伸びている。米国での売上は、年間50億円ぐらいと予想していたが、ひょっとしたら100億円ぐらい行くのではないか。
犬の高齢化が進み、散歩ができない犬が増えてきている。そういう犬に効いている。
また、米国は大型犬が多く、薬の投与量が多いから好調。
Galliprantは好調なので、今後の売上に非常に期待しています。
【Entyce】について。
Galliprantと比較すると、売上が若干低迷。
猫の長期毒性試験が終わったという報告を受けている。
猫は、デリケートだから、猫の方で期待できるのではないか。
しれっと猫の長期毒性試験終了の報告。
元々、「2018年後半にenrollment完了」、「2019年結果取得」という予定だったため、本当に試験自体終了したのか半信半疑です。
試験を行っているAratanaからも特に試験終了の報告がまだなかったような。
猫の方で売上が期待できるというのは、個人的には、ほんまかいなwという想いです。
Entyceは、Galliprantとは異なり、共同で販売している企業がいないため、その分、販売力が劣ると考えられます。
最近、Aratanaの買収の噂が出ているため、いっそのこと販売力がある大手企業に買収され、Entyceをたくさん売ってもらいたいと思っています。
【特許】について
ファイザーは知財がずる賢い会社で、他社へ訴訟などちょっかいを出しているが、その伝統をラクオリアも受け継いでおり、いやらしい特許をいくつも作っている。
ベンチャーの中では、大きい特許料を払っている。
とにかく、金になる特許になることを期待。
【来期の黒字化】について。
動物薬の順調な売上、tegoprazanの韓国発売、旭化成ファーマ始め、色々導出したものがマイルストーンを迎える。また、新規の共同研究契約などで、黒字化へ。
谷社長は、来期の黒字を確信している。
途中、河田氏に黒字について話を振り、「必達するぞと進めている。黒字達成だけではなく、2020年、それ以降の成長を考えている」というような発言を河田氏が述べていた。
株主からしても、黒字は必達願いなので、これは何が何でも黒字にしてもらわないと困ります。
気になったのは、旭化成ファーマのマイルストーンの発言です。
以前、ネット上の記事で、旭化成ファーマへ導出したイオンチャネル薬について、2019年に人への臨床試験予定と書いていたため、おそらくそれでしょう。
そのマイルストーン収入はともかく、イオンチャネル薬は今後ラクオリアが大きく成長できるかどうかの重要な薬となるため、ぜひ今の試験が成功し、人への臨床試験へ進んで欲しいと願っています。
【ZTE】について
ZTEは、ある意味天災。
気になっていたのは、中国は、共産党、地方政府が企業と強く結びついているため、そこのサポートがあるか。
来週、上海に行き、新しい会社へアプローチする。欧米の方もやって行く。
ZTEの件で、どのような言い訳を谷社長がするのか気になっていましたが、「天災」という言い訳でしたw
終わったものは仕方ないので、それはさて置き、来週上海で別企業にアプローチするということで、中国への進出はまだ諦めていないようです。
また、欧米へもライセンス活動するということで、導出できることを期待しておきます。
会場からの質問タイムはなく、事前に預かっていた質問に答える形式でした。
その質問への返答内容で、ポイントと感じたものは、上記の記述に適宜含んでいます。
ラクオリアの説明ブースにて
会場ホールの外に、ラクオリアの説明ブースがあり、IR担当者が2名いましたので、質問しました。
が、非常に口がカタかった。「かた焼」おせんべい並みにカタかった。
下手に情報を漏らしたら、インサイダーになるので、当たり前っちゃ当たり前ですが。
【質問1】 tegoprazanの日欧米導出の話は、前進しているのか、後退しているのか、前進していたらどのぐらいの割合進んでいるのか?
IR担当者がしばらくの時間めっちゃ悩んで、一瞬口にしようと口を開けましたが、あぁ…という感じで、結局「相手企業がいますので、お答えできません」と言われました。
とても言いたそうでしたが、これは良い意味で言いたかったのか、悪い意味で言いたかったのか。
ただ、株主目線で良い方向に考えてしまう傾向があるかもですが、良い意味で言いたそうな雰囲気でした。
「相手企業がいますので」と返答され、また、先日発表された「平成30年12月期第3四半期決算」の資料にも「導出に向けた協議を進めております」と書かれていたように、相手企業と交渉中なのは事実のようです。
気になるのは、相手企業はどこなのか、また、どのぐらい話が進んでいるかです。
【質問2】 今期の残りの売上約5億円を第4四半期だけで達成できるのか?何のマイルストンがその5億円に入っているのか。
「マイルストンの内訳はお答えできません」と返答され、どのような計画で残りの約5億円の売上を達成できるのかわからず。
休憩時間も残りわずかで、また、これ以上、質問した所で欲しい情報は得られないと考え、以上で質問は終了しました。
後から思いつきましたが、「ラクオリア公式サイトの英語ページはいつリニューアルするのか?」などは聞きたかったです。
どうでも良い話ですが、ラクオリアのセミナー中、私の隣に座っていた人が、ラクオリアの説明をラクオリアの概要から色々とすごいメモっていたので、私がその人にラクオリアの詳細を説明して、株を買わせたいと思いました(説明はしていません)。
以上がラクオリアのIRセミナーの内容です。
ラクオリア株オフ会
ラクオリアのIRセミナー後に、ラクオリア株主のオフ会をしました。
参加者は約15人いたのですが、その中で一般サラリーマンは半数もいたのかどうか。
自営業やら怪しい商売やらして大金を稼いでいる人が多く、さすが、投資家という感じでした。
株オフ会で様々な背景を持つ人と出会うと、生き方って色々あるんだなと思い、自分の中の世界が広がります。
大阪観光中に見つけた銅像です。
ラクオリアの株価がこの指の先の向こうになることを期待しています。
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