ハッカソンで優勝するための“邪道”な方法を私が過去に参加したハッカソンの経験から述べます。
今回述べるのは、日本のハッカソンであり、海外のハッカソンは対象外です。海外は、日本と文化が異なるため、勝ち方が変わってくるのではと考えます。また、述べる攻略法は、必ずしも日本の全てのハッカソンに当てはまるものではなく、主催者や審査員、今後の日本のハッカソン文化次第で、適応できない場合があります。
“邪道”と述べているのは、“正攻法”ではないテクニックを使用し、う~んとモヤモヤする勝ち方を述べるからです。
しかし、現状、この邪道な戦略が非常に有効であり、正攻法だけだとイベントによっては、なかなか勝てません。
個々人のハッカソンの定義や趣旨、開催者側の意図次第ではありますが、
私としては、ハッカソンは、
- イベント期間中のみの開発作業において
- 素敵ングなアイデアの
- 動くモノを作り上げる
イベントであると考えています。
あくまで、私個人の考えであり、「ハッカソンとは、~である」という正解の定義はありません。
しかし、優勝者(チーム)を決めることについては、個々人のハッカソンの定義は関係なく、主催者、審査員次第なのです。
よって、評価軸が個人的には、う~んと思っても、残念ながら、割り切る必要があります。
なぜ、評価に対してう~んと思うことが多くなるかと言いますと、
審査側の
- 知見が足りない(既出ネタが優勝することもある)
- 参加者が邪道な方法を行っているのを見抜けない
- センスがずれている
- 大人の事情
- 個人的感情
等の理由があり、また審査過程がクリアでないということがあります。
過去に私が出場したハッカソンでは、「テーマは~です。このテーマに関わるものである必要があります。」と最初に主催者が述べたにも関わらず、結局、優勝したチームの成果物は、テーマに一切関係なかったこともあります。
このようなことを述べますと、審査側を批判したくなるかもしれませんが、たとえ、誰が審査をやったとしても、上記で述べた理由などから、同じような評価結果になる可能性が高いです。
もし参加者が嘘をついていましたら、審査員に人の心を読み取る超能力がない限り、見抜けません。
そのため、最近は、参加者に評価をさせるイベントもありますが、結局、開催側が設定した審査員が評価しても変わらない結果になっている可能性があります。
と前置きが長くなりましたが、邪道な方法が優勝するには有効なことがありますので、その内容を述べていきます。
事前準備
事前にテーマが知らされている場合は、イベントまでにアイデアを考えていくこと、そのアイデアを実現するためのソフトウェア等の環境セットアップ、事前調査はもちろんのこと、成果物もほとんど作り上げてしまいましょう。
または、過去に作ったモノを少し改良するだけで良いアイデアにしてしまいましょう。
そうすることで、当日の実装の時間を大幅に削減することができ、余裕を持って動く成果物を見せやすくなります。
大規模システムでない限り、事前に作ってきたことは、審査員にバレません(バレたとしても、審査員の立場からして信じるしかない)。
そもそも、参加規約に、「事前に成果物を作ってくることは禁止」と記載しているハッカソンは、あまりないのでは?と考えます。主催側としては、より良いモノが出てきた方が嬉しいと思うので、暗黙の了解になっているでしょう。
また、前置きで述べたように、当日にテーマが発表されるイベントにおいても、テーマと全く関係ないモノが優勝することがあるため、イベント次第では、テーマを無視して、事前に作ってきた質が高いモノを発表してしまっても有効な場合があります。
よほどの裏の事情がない限り、テーマと関係ないものが優勝することはないと信じたいですが。
ハードウェアを取り入れる
ハードウェアを取り入れると見栄えが良くなるということもありますが、なぜか日本の年配の方はハードウェアが好きな人が多いので、評価されやすいです。
最近は、「Arduino」や「Raspberry Pi」等を用いて、簡単にハードウェアを取り入れることができるで、利用してみても良いでしょう。
過去に参加したハッカソンで、審査員に「どうして今回これが優勝したんですか?」と尋ねましたら、「ハードウェア好きな審査員が多かったからねぇ」と返答されたことがあります。
これが、日本が米国と比較し、ソフトウェアの分野で出遅れている要因の一つだったりして。
ちなみに、日本の経済界の事情的にも、ソフトウェア分野は軽く扱われていて、ハードウェア系の産業の立場が高いです。
トヨタ等を見ても日本は機械が強いというのはわかるので、経済界の事情はわかるのですが、どちらかといえばソフトウェア系っぽいハッカソンでもハードウェアが好まれるのが不思議です。
ただ、ハードウェアだからといって、優勝するとは限らず、ソフトウェアだけの成果物が優勝することも多々あり、あくまでハードウェア好きな人が多いので、多少有利になりやすくなるかもってぐらいです。
チームメンバー
老若男女をチームメンバーに揃えましょう。
理系の暗いもっさい男だけメンバーは、華がありません(リア充系理系男子は別)。
特に、メディア系や宣伝目的のハッカソンの場合は、世に周知する前提なので、イベントの見栄えを重視します。大人の事情です。
一時期、リケジョが話題になりましたが、世の中は女性を求めています。
もっさい理系(理系出身者にすみません)の分野に女性がたくさん来て、理系が華やかになるのであれば、私は喜んで、この評価軸を支持します。
ただ、女性慣れしていないので、男性メンバーだけの方が居心地が良かったり。
チームに女性がいたら、興奮してしまい、「ハックしている場合じゃねぇっ!」となってしまいます。
話が脱線しましたが、見栄えが良いチームは有利です。
それっぽい発表をする
審査員は、基本的にプレゼン発表を見て、評価をするため、上手いプレゼンをした方が良いのは、当然です。
どんなにすごいモノを作ったとしても、プレゼンが超下手であったら、評価されにくいです。
何を持って上手いプレゼンといえるのかは、個々人の趣向によって異なってきますが、「印象に残りやすい」「スラスラ・ハキハキ話す」「わかりやすい説明」等の基本的な所は抑えておいた方が良いです。
スライドのデザイン等も考えましょう。
「TED」の発表を参考にしても良いかもしれません。
劇のようなことをして、印象に残りやすくする方法もあります。
ただ、審査員によっては、そういう小細工が嫌いな方もいるので、審査員の雰囲気、イベントの趣旨等からどこまで派手に面白おかしくやるかは見極めが必要です。
動いていなくても動くモノを見せる
時間内に動くモノを開発できなかったとしても、あたかも動いているように見せられるモックアップを用意しておくことが重要です。
(たとえ、できていなくても)時間内に開発できたという技術力を評価してもらえます。
動かなかったときのために、デモ動画を用意しておくのも一つの手ではありますが、実際に動いているところをリアルタイムで見せられた方が良いです(デモ動画だけのチームが賞を取ってしまうこともありますが…)。
例えば、
仕様では、ビーコン等のセンサでイベントが発火するシステムだけど、裏で手動操作したり、
Siriのような高度なAI対話システムだけど、事前に登録していた言葉をデモのシナリオの順序通りに出力したり、何かしら複雑な処理をして出力するシステムだけど、生成ボタンを押したら、中間処理はせず、用意していた結果のデータを出力したりといったことが考えられます。
ただ、最近は、プレゼン発表後に、体験コーナーを設けるイベントもあるため、体験コーナーがあるかどうかを事前に確認しておき、もしあった場合は、「完成品はできなかったので、どんなシステムかイメージできるように、POC(Proof Of Concep)として、モックをお見せします」等の前置きを述べておいた方が良いでしょう。
アイデアをパクる
既出であるけど、あまり人々に知られていない面白いアイデアをパクってしまおうというものです。
多くのハッカソンのイベントに、「新規性」という評価軸があるのか謎ですが、既にあるネタでも賞を取れてしまいます。
たとえ、評価軸に「新規性」の項目があったとしても、あまり知られていないサービスの場合は、普段からサービスの動向調査・特許調査・論文調査しているような審査員以外は知らないでしょうし、賞の受賞者を決めるまでの時間が短いため、調査する時間は、ほとんどありません。よっぽどありふれたネタでない限り、「新規性」は、そこまで気にする必要はないでしょう。
以上が、優勝するための邪道な方法です。
賞金稼ぎ、実績作り等で優勝を目指すのも良いですが、賞を気にせず、教育・学習、刺激を得る、人脈作り、チーム開発体験、アイデアを形にしたい等の目的でハッカソンに参加するとハッカソンをより良く楽しめると思います。
コメント